4/4|販売管理・生産管理を軸に基幹業務をトータルサポート!日立システムズのTENSUITE(テンスイート)



失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座

新規市場進出

(企画1)
「新規市場進出に必要なIT武装と業務改革」

受注低迷の打開策として新規マーケットに進出!しかしその打開策が在庫過剰とコスト高を生む結果に。新事業立ち上げ時に必要なシステム要件と社内体制とは?
(2010/3/8)
筆者:(IT コンサルタント)石田 富士夫

販売・生産・在庫をリアルに調整できる業務体制の実現

営業の前線からリアルタイムに情報が入ってくる環境と体制を整えると、次はこの情報を生かして販売・生産・在庫を調整する業務体制が必要になります。改善プロジェクトでは、従来の月次決算を主体としたシステムは経理的な確定伝票を処理するバックヤードの管理機能として位置付け、これとは別に営業の前線をサポートする機能を新たに加えた基幹システムを再構築することにしました。

営業の前線をサポートする機能

  • (1) 顧客別品目別の販売予算、内示、確定情報を管理する需要予測システムと生産計画・在庫情報を連携させることで適正在庫量をコントロールする機能を新たに追加する。
  • (2) 生産計画は月次サイクルでまとめるが、日次でMRP(資材所要計画)を行い、常に最新の受注情報による生産計画の更新を行う方式とする。また製造現場への作業指示の確定は先1週間とし、注文変更や飛込みに対する計画変更の柔軟性を高める運用とする。
  • (3) 出荷リードタイムを短縮するために中国対応製品は中間品レベルの在庫を予測情報により仕込むこととする。対象品は需要予測により調整していく運用を行う。
  • (4) 中国への配送は定期化し、まとめ出荷を基本とした運用に改める。個別便での出荷は配送費をオンする形とし、定期便によるものは若干の値引きを行う価格体系に改める。この方式への変更内容を営業より顧客への説明を行い、理解を求め、定期便納品に合わせた発注の協力をお願いする。
  • (5) 営業、工場、物流・在庫を統括して管理し調整する組織を新たに設け、上記機能の合理的な運用をコントロールする。

以上が改善策の骨子です。

A社の再構築の取り組みから学ぶこと

A社は以上のような改善策を立て、新たな一歩を踏み出しました。企業風土の改革を含めての取り組みは一朝一夕で完成できるものではありません。しかし本来の問題点に気付き、改革を推し進めていく取り組みを継続することで徐々に成果を生み、変化する市場に俊敏な対応が出来る組織として育っていくことでしょう。

ここで重要なことは、現在起こっている問題を表面的に解決することではなく、その問題を引き起こしている本質的な問題(内在する問題)に気付いて、そこから対策のメスを入れることです。基幹システムの再構築するときには、現在おかれた環境を踏まえ、どの方向に向かっていくかを見据え、その目標を実現するための人材・組織・業務機能を描き、そのうえで基幹システムの負うべき機能を計画していくことが大切です。

(次回につづく)

「失敗事例から学ぶ基幹システム構築講座」目次ピックアップ

著者プロフィール

ITコンサルタント 石田先生

著者 石田 富士夫(ITコンサルタント)
中小企業向けビジネスソフト全般に対する情報化企画、要件定義、ベンダー選定、設計、製造、移行、運用に関する相談・指導に従事し、システムの構築・サポート経験は100社を超える。
主な得意分野は、生産管理、販売管理、在庫管理、購買管理、原価管理、財務管理など、ビジネスソフトの分野。

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コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。

内容は予告なしに変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。